宝石油機工株式会社
代表取締役 山内 康司
1976年の設立当時から宝石油機工は、日本製鉄(株)名古屋製鉄所様(当時は新日本製鐵様)の構内に鉱物系廃油の再生工場を構え、主に再生作動油や再生重油へのリサイクルを行なっていました。しかしこの頃から製造業界に環境保護、資源リサイクルという大きな流れが押し寄せ、産業廃棄物の処理にも変革が求められ始めました。
銑鋼一貫製鉄所においては、副産物の有効活用と廃棄物の適正処理は製造ラインという動脈と一対となる静脈と言えます。そこで製鉄所構内での産業廃棄物の資源化推進は、その静脈の強化につながるとの信念のもと、創意と工夫をこらし、さらなる資源化推進への取り組みを開始したのです。
それからは長年取り扱ってきた各種の産業廃棄物の中でも廃油系に着目して様々な革新的な技術開発を行ない、廃棄・焼却処分されていた「滓(かす)」に新たな価値を生みだすことに注力してきました。その結果、含油スカム・含油スラッジはパーム系助燃油(補助燃料)に、そしてお荷物であったタールスラッジも安価で燃焼効率のよいタール系助燃油として、ほぼ100%を再生燃料として活用できるようになりました。
しかし宝石油機工は、産業廃棄物処理や資源リサイクルだけの会社ではありません。それは銑鋼一貫製鉄所という一日も休むことのない巨大プラントが円滑に稼働し、なおかつ環境に配慮した操業ができるよう、その下支えをする「力」を持っているのです。製鉄所構内の潤滑油を管理・供給し、設備や機材の洗浄・整備・検査で安定した操業をサポートする。さらに様々な油性廃棄物を回収し、独自の開発力と先進的技術で再生燃料化する。そしてその再生燃料をエネルギー資源として供給する。宝石油機工はこの一貫体制のもと、現場の要望に十二分に応えられる企画提案までを担っています。
そしてこの「力」の源泉である社員と一丸となって、これからも現場目線での企画開発・改善提案を行なってまいります。また、様々な業務に関する技術の向上と品質のアップ、より役立つサービスの提供で、お客様の信頼と期待に応えていきたいと考えています。
宝石油機工は、鉄鋼プラントをはじめとする日本のものづくりを牽引する企業様の環境経営を「確かなマネジメント力」と「独自の先進的技術力」で支えるために、これからもチャレンジを続けていきます。